学校のいじめが止まらない。なぜ止まらないのか。いじめと真正面に向き合わない学校や教育委員会に原因があるのではないのか。そんな疑いを持ちたくなるような事件がまたあった。
5月29日(2013年)、神戸市立小学校の5年男子児童(10)が野外学習で訪れた宿泊施設の2階から転落し、背骨や両足を骨折する大ケガを負った。学校側は保護者に「みんなと遊んでいてけがをしてしまいました。○○くんが腰椎圧迫骨折、両足首捻挫、両踵骨折隣救急車で病院に搬送され…」と書かれたメールを送った。
ところが、大ケガをした児童の父親からの抗議で学校側は一転、その日のうちに「みんなと遊んでいて」を「いじめが原因で」に訂正したメールを送り直したという。
神戸市教委・学校 父親からの抗議で説明一転
ケガをした児童の父親によると、同級生10人が柔道ごっこをしていて、負けた別の男子児童が2重窓の間に閉じ込められた。大ケガをした児童はこの児童を助けようとしたところ、他の男子児童に2重窓の間に閉じ込められ内側から鍵を掛けられてしまった。男子児童は2重窓の隙間に30分間も閉じ込められたため、脱出しようと外側の窓を開けたところ、4メートル下の庇に転落したという。
10日に緊急記者会見を行なった神戸市教育委員会はこんな言い訳をした。「当事者両方から確認する必要があるので、その時点では十分確認できてなかった」「メールの性質上、他に転送されたりということがあるので、『いじめ』という言葉をいきなり見るとショックもあるのでということで配慮した」
校長は「帰ったらすぐに保護者会を開く予定で、そこでははっきりと『いじめ』を説明するつもりだった」という。校長や市教委のバラバラな説明には驚くが、対応に不満を募らせる父親は「市教委が緊急記者会見を開くことも連絡がなかった。会見の前にひと言お詫びや事実確認の説明があるのが筋だ」と怒りのぶちまけた。
司会のみのもんた「30分間も閉じ込められたって、長いよねえ。教師も教育委員会も、教師というのがどういう職責なのかよくわきまえて欲しいですよ」
教育基本法の見直しが進められているが、これだけ社会問題になりながらいまだに止まらないいじめ。いじめに関わった子どもは退学させるなどの罰則を考えたほうがいい。