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「週刊朝日」戦わない週刊誌で存続決定!シルバー層女性向け実用記事優先

   休刊秒読みといわれていた『週刊朝日』の存続が決まったらしい。だが、存続はできても前途は暗いと週刊文春が報じている。

   <朝日新聞出版関係者がこう嘆く。

「存続決定は、事実上のスキャンダル報道禁止令でした。今後は、シルバー層の女性を意識した、安心・安全志向の『戦わない週刊誌』になるようです」>

   「週刊朝日のあり方」委員会がまとめた答申にはこうあるという。<「朝日新聞社系列の週刊誌である以上、扱うテーマや人権侵害への配慮など、出版社系週刊誌と同じであるわけにはいかない。(略)一部の出版社系週刊誌に見られるような、のぞき見主義的スキャンダリズムやことさら煽り立てるセンセーショナリズムに堕さず、『良質なニュース・教養・娯楽週刊誌』として、読者が知りたい話題、公共性、公益性の高いニュースなどを、綿密な取材に基づき、書くことを徹底していく」>

   週刊朝日関係者はこういう。<「橋下市長関連だけでなく、調査報道的なネタは採用されず、実用的な記事ばかりが重視される。現場は、新聞上層部に牙を抜かれようとしているのです」>

   朝日新聞は週刊誌の何たるかをまったく分かっていないようだ。読者が週刊誌に何を求めているのか。100万部を誇った週刊朝日が、週刊新潮、週刊現代、週刊文春が登場してアッという間に部数を減らし、影響力のない週刊誌に成り下がったかをもう一度見直してみたほうがいい。

   こんなことで存続させても、早晩、週刊朝日の休刊は避けられない。そう予言しておく。それにしても編集部員は、去るも地獄、残るも地獄。心中察するにあまりある。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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