消えた子どもを捜せ!居所不明の小中学生976人、幼児は実態不明―動き鈍い行政

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子どもの命より個人情報保護法・条例優先

   このように、行政が持っている手掛かりを生かすことができず、子どもの命を救えなかったケースは実に多い。なぜ手掛かりは活かされないのか。育児放棄の防止に取り組んでいるNPO「子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク」の山田不二子理事長はこう説明する。

「1つは個人情報保護法とか、条例が子どもの命より重要視され、法や条例に行政が従うことを主にしていることがあります。もう一つは行政の担当者がやるべきことをやっていない。わからない、確認できないとなったら、各市町村に設置されている『要保護児童対策地域協議会』に通報すべきです。ここには児童福祉、母子保健、教育委員会、児童相談所が入っています。それでも分からなければ警察に連絡する。常に最悪の事態を想定して関わって行く意識が必要なのです」

   幼児虐待などの事件があると、行政は法律の壁を持ち出し踏み込んで介入できないと言い訳をする。しかし、6歳の女児のケースを見ても、松戸市が一歩踏み込んで情報を伝えていれば命を助けられたかもしれない。今の行政には一歩踏み込む努力が不足している。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2013年6月5日放送「子どもはどこへ消えた」)

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