紀伊半島南部に広がる熊野古道に向かう道路沿いに、背の高い黄色の花が咲き乱れている。キク科植物で外来種のオオキンケイギクだ。これがいま熊野古道周辺の自然体系に大きな脅威を与えている。大竹真リポーターが報告した。
被害知らぬまま観賞用に種まき
大竹は車を降り、オオキンケイギクが咲いている道路沿いの中にいた。「ここにもあっちにも、さらに遠くまで咲き乱れています。凄い数です」
司会の加藤浩次「映像を見る限りきれいな花だよね。なぜ外来特定生物として問題視されているの」
大竹「オオキンケイギクは日本の在来植物の近くで咲くことが多く、高さは約70センチ。このため、これまでなら在来種に差し込んでいた陽の光を遮断してしまい、在来種が枯れてしまうのです」
熊野古道ガイド・橋下博氏によると、「オオキンケイギクは花の美しさから観賞用植物とされ、人間の手で種がまかれていたり移植されていました。その結果、絶滅した在来種がいくつもあります」という。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト