『週刊新潮』は安倍首相の奥さん、アッキーこと昭恵さんが「安倍内閣」のアッキーレス腱になるのではないかと書いている。参院選比例代表の自民党公認候補になる2人が、昭恵さんからの推薦枠だと思われいささか問題ありというのである。その2人とは「東京プリン」の歌手・伊藤洋介氏(49)とドックトレーナーの田辺久人氏(53)のことだそうだ。伊藤氏は昭恵さんの父親が社長を務めていた森永製菓の元社員で、古い付き合いのようだ。
問題なのは田辺氏のほうだという。<彼が公認された背景を詳(つまび)らかにするには、昭恵氏と「ある人物」の関係に触れておかなければならない。
その人物とは、京都にある動物愛護団体『UKC JAPAN』(以下UKC)代表理事の細康徳氏(52)だ。氏の経歴を知るのに便利な本が出てるのでここで紹介したい。書名は、『組長をカタギに変えた犬 命どぅ宝』
著者である細氏の妻はこう書いている。
「私が惚れて結婚した男は『ヤクザ』!ほんまもんの「ヤクザの中のヤクザ」です」>
細氏の人生は1匹の犬との出会いによって大きく変容したそうである。アメリカンピットブルテリアの「タッズ」。米国では闘犬競技に使われることが多い犬種だという。
細氏はその美しさと賢さに魅せられて、30代半ばに差し掛かった時にヤクザ稼業から足を洗ってカタギになることを決断した。昭恵さんと知り合ったのは昨年3月(2012)ごろ。きっかけはもちろん犬だった。細氏の妻がこう語る。
<「昭恵さんのご友人が渋谷で一頭のワンちゃんを保護し、その飼い主を探していらっしゃったのですが、それを私たちもお手伝いしていた。で、結果的に飼い主が見つかり、昭恵さんがフェイスブックを通じて『細さんのおかげです。ありがとうございます』とお礼を言ってくれたのです」>
以来、交流が始まった。その後、昭恵さんは「UKC」の名誉顧問に就任している。
細氏は参議院選に挑むことを考えたが、過去があるため、田辺氏に白羽の矢を立てたというのである。ドックトレーナーとしては十分な知識を有する人物だというが、知名度はゼロだから、昭恵さんの後押しがなければ自民党公認を得られたかどうかはなはだ疑問だと週刊新潮は追及する。
そうしたことに昭恵さんご本人はこう答えている。
<「細さんは刺青が入っているし、指もないかもしれませんが、まさにヤクザから社会に貢献する人へと再チャレンジをして努力を重ねてきました。彼のことは夫も知っています。首相夫人だから問題だと言うのかもしれませんが、私の夫は再チャレンジをしてきた人でもあります。今の細さんはしっかりとした方ですから、『UKC』の名誉顧問の職を降りる気はありません」>
二人が公認を得たことに対しては、<「2人とも私の知り合いで、自民党には『私の友人よ』ということくらいは言ったかもしれませんが、推薦というか、押し込んだということはありません」>
ファーストレディとしては軽率だと思わざるをえないが、<政治アナリストの伊藤惇夫氏が苦言を呈す。
「彼女ほどハッキリと目に見える形で候補者選定に介入する総理夫人は聞いたことがない。普通ではあり得ないことで、安倍総理や他の議員が止めなければならないのですが、総理は彼女をコントロールできていない」>
喧嘩したまま外遊先到着!タラップの「手つなぎ」拒否
そういえば、『週刊ポスト』も昭恵夫人と安倍首相の「手つなぎ拒否」事件があったと報じている。ゴールデンウィーク中の外遊先で「手つなぎ」なしで降り立ったというのだ。その前段階でこういうことがあった。政府専用機の中にアッキーの絶叫が響き渡ったというのである。
<外遊する際、番記者たちは政府専用機に総理とともに同乗しているが、通常、両者の距離は遠い。だが、それは機中でウトウトしていた番記者たちの目をハッとさますほどの大声だったらしい。番記者の一人はいう。
「みんな聞き耳を立てていたが、さすがに詳しい内容まではわからなかった。だけどそのトーンは、まさに夫婦ゲンカのそれでした。とはいえ手つなぎまで拒否するとは……」>
女房一人操縦できなくて国の舵取りができるのか。安倍政権への心配の種がまた一つ増えたようである。