本田圭佑「魂のPK」並の代表選手じゃとても狙えない土壇場でド真ん中

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   司会の小倉智昭が「いやあ、きのうはホントにハラハラしました」といいながら、なんかニヤついてると思ったら、スタジオにムキムキのブラジルサンバのオネエさんが3人、元日本代表の武田修宏と踊っていた。

   昨夜4日(2013年6月)に行われたサッカーW杯最終予選、対オーストラリア戦の展開はどこかでみたような…の繰り返しだった。日本はボールを支配しシュートを放つのだが、枠を外れる、キーパー正面。イライラ続きの終盤37分、オーストラリアが先制して万事休すと思われたのが、ロスタイムにPKを得て本田圭佑が真ん中から決めた。同点、即ちブラジルへの切符を手にした。予選突破一番乗りで、5大会連続だ。

ザッケローニ監督「約束ははたしたけど、寿命が10年縮まった」

   ザッケローニ監督が珍しく喜びを全身で表していた。タオルを振り回してはしゃいでいる。会見では「W杯出場という約束は果たした」。ただ、最後の一言に実感がこもっていた。「寿命が10年縮まった」

   とにかく大騒ぎだった。埼玉スタジアムはもちろん、国立競技場やお台場のパブリックビューイング、渋谷はじめ各地のサッカーバー、はては一般家庭のお茶の間から渋谷交差点まで、テレビ局はカメラとレポーターを張り付けてお祭り騒ぎを伝えた。これで負けてたらサマにならないところだった。

   渋谷駅前のスクランブル交差点には試合終了と同時にドッとサポーターが繰り出したが、警察官数百人が一帯をがっちりガードして騒乱にはならず。大阪・道頓堀では若者が掘に飛び込んでいた。スタジオの武田に小倉が噛み付いた。「後半になって前田を入れ替えたでしょう。何考えてんだよ!」

   武田が「日本は昔と違ってメンタルで強くなってる。あそこで同点に追いついたのは、23人中14人が海外でやってる強さですよ」と解説したが、小倉は「こないだブルガリアに負けたとき、あの布陣で失敗した。それをまたいちばん大事な時にやるってのは、何なの?」とまだカッカしてる。

   武田「監督がイタリアで優勝した時にあのシステムで優勝してるんで、どうしてもやりたいんですよ。だけど、戦うのは選手ですから、その選手が成長した。あの状況でできた」

相手方ハンドの瞬間からボール離さなかった本田「オレに蹴らせろ」

   小倉「後半37分にオーストラリアのクロスがそのまま入っちゃったとき、ヤバイと思ったでしょう」

   武田「普通の日本代表ならあのまま終わっていたでしょう。そこで本田」

   そうか、普通の日本代表じゃないんだ。その本田はPKを真ん中で決めた。

   武田「ボクはあれは蹴れない。ボールを置いた瞬間、震えますよ。あれを蹴れるのは三浦選手とか中田選手。真ん中はもしとられたら『何やってんだ』となる。気持ちで蹴ってる。魂の1発ですよ」

   小倉「PKになった瞬間から、本田はボールを離さなかった」(笑い)

   オレがオレが集団を勝ち抜く法はこれか。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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