暴力ストーカー被害の娘かばって母親暴行死!男に危険感じて警察に相談してたのに…

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   首にレイをかけて楽しそうにハワイアンを躍る姿が残っている。栃木県真岡市で1日(2013年6月)午前5時ごろ、70歳の女性が自宅前の路上で血を流して死んでいるのが見つかった。腹部に暴行を受け出血死したとみられ、警察は殺人事件とみて捜査している。ダンスやカラオケの好きな明るい人柄だったが、娘の暴力ストーカーをめぐるトラブルに巻き込まれた可能性が浮かび上がってきた。

「すぐ逃げられるように、普段着で寝ていた」

   レポーター大竹真が現場から報告する。殺害されたのは1人暮らしをしていた無職の関口ヤス子さん。靴を履いておらず、屋根にも服が落ちており、2階で寝ているところを襲われ、屋根を伝って逃げようとしたとみられる。大竹によると、ヤス子さんは娘の知人との間にトラブルを抱え、警察にもたびたび相談していたという。

   近所の人は「すぐ逃げられるように、普段着で寝ていた」と切迫した様子を語っている。娘を知る人によると、娘は知人男性から相当ひどい暴力を受け、何をされるかわからないので、去年(2012年)の秋から身を隠しているという。

   母親のトラブルと娘の暴力について、キャスターのテリー伊藤が推測する。「ヤス子さんは、知人男性から娘の居所を教えるよう迫られたが、身を挺して守ったのではないか」

なぜか警察との緊急通報装置取り外し

   ヤス子さんは身の危険を感じてか、電話番号を登録しておけば緊急時に警察に迅速に対応してもらえる被害者支援制度を利用しており、ボタン式の緊急通報装置の貸し出しも受けていたが、数か月前にこうした支援システムを解除していた。これについてもテリーは「知人男性から取り外すよう脅された可能性がある」とみる。

   コメンテーターのロバート・キャンベル(東大教授)は「長崎ストーカー事件もそうだが、母親が暴力被害の娘と加害者との間に立って犠牲になるケースが多い」と指摘する。

   こうした事件はどうすれば防げるのか。香山リカ(精神科医)は「警察も暴力を振るうとか、具体的な事実がないと加害者を隔離したりしないので、本質的には防止するのは非常に難しいでしょうね。被害者を一時的にシェルターなどに避難させることも考えられます」という。

   警察は現在、連絡がとれなくなっている知人男性の行方を捜している。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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