錦織圭(23)が1日(2013年6月)、全仏オープンでフランスのブノワ・ペア(24)を破って16強に入った。全仏で日本選手の4回戦進出は、1938年の中野文照以来の75年ぶりだという。司会の小倉智昭が「中野さんなんて知りませんよ」という。むろん生まれる前の選手。はるかな道を錦織は来たことになる。
地元びいきの大ブーイングにも冷静さ失わず
珍しい大ブーイングだった。第1セットをとった後の第2セットで、ミスを連発したベアが、禁じられているコーチから助言を得たというのでペナルティを課せられた。地元だから観客が収まらない。錦織とは身長差が19センチもある大男のブノワも審判に詰め寄ったり、ミスに怒ってラケットを叩き折ったり大荒れ。
そんな中でも錦織は冷静さを保ち、第2セットは落としたものの、第3、第4セットをとって2時間41分の死闘を制した。試合後に錦織は「簡単な相手じゃなかったですよ。試合のリズムを与えてくれずやりにくかった。フォアが決まったので勝てた」と話した。
田中大貴キャスターは「錦織選手は何年ぶりがついて回るんです。2回戦勝って39年ぶり、3回戦勝って75年ぶり。きょうの4回戦に勝つと、かつて世界ランク3 位になった佐藤次郎選手(1931・33年)に並ぶ80年ぶりとなります」と伝える。きょう対戦する相手はスペインのラファエル・ナダル(27)で、きょうが誕生日だという。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト