便利だけど怖い「顔認証」悪質サポーター判別して入場お断り―ブラジルのサッカースタジアム

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プライバシー丸見え、人権侵害は大丈夫か…

   機械はどこまで個人の顔を識別できるのか。顔認証技術の研究をしている東京大の佐藤洋一教授は「正面から撮った条件の良いものはほぼ100%、メガネやサングラスでもかなり認証できます。顔が上下30度、左右40度といったほぼ正面の方向を向いているなら、認証をかけられます。ただ、防犯カメラで遠距離から斜めに撮ったものや解像度が低いものはまだ研究開発中といったところです」

   ただ、利用の仕方によってはプライバシー、人権侵害に繋がる怖れがある。監視社会とプライバシーについて研究している早稲田大の西原博史教授は、サッカースタジアムの監視に関連してこう指摘する。

「説明のプロセスが排除され、機械が自動的にやったのだから入場させませんと言われるのでは問題がありますよね。この人は誰か、何の目的で暴れるのか、それをどう評価するのかという人間の営みの部分を全部排除された形になってしまう」

   アメリカではこんな出来事があった。女性が自分の顔写真をスマートフォンに載せたところ、たった3秒後に女性の名前、誕生日、社会保障番号がインターネットに表示されたという。

   西原教授はこう警告する。「思いもかけないような使い方をされるのが一番の問題でしょう。各自が自覚し、むやみやたらと個人に関する情報を公開しないよう注意することです」

   至極当たり前のことなのだが、脇が甘くなっているのもネット社会…。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2013年5月29日放送「あなたの顔から個人情報が流出する~広がる顔認証技術~」)
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