山林の茂みの中からよろけるように出て来た男性は、道路の端に倒れ込み足は血だらけだった。きのう28日、福島県会津美里町でクマに襲われる事件があり、「とくダネ!」のカメラがその瞬間をとらえていた。
クマよけ鈴にも逃げず「逆襲」
クマが出没したのは美里町の山林で、山菜採りに入った男性(78)が行方不明となり、その後に遺体で発見された。木下康太郎リポーターは「その遺体の収容作業で、亡くなった男性の息子や警察官、消防隊員などが山には入り、4人がクマに襲われました。襲ったクマは身長1.5メートルぐらいのツキノワグマと見られています」と伝える。
メインキャスターの小倉智昭「捜索に入った人たちはクマ対策をしていなかったのかな」
木下「腰にはクマよけの鈴を付けていたそうです。この鈴の音を聞けばクマは逃げていくそうですが、今回は逆に襲いかかりました」
冬眠明けのこの時期はエサ求めて凶暴化
ツキノワグマ研究所・米田一彦理事長によると、「亡くなった方の顔面にはクマにかじられた跡があるといいますから、たぶんそのクマが餌としたのでしょう。その餌を守りたいと逆襲に出たと思われます」と解説する。5月から6月にかけては、クマが餌を探して活発に動く時期でもあった。
小倉「僕の知り合いも、北海道でワゴン車を運転していたら、子熊が道路に出て来たので横断するのを待っていたら、後ろでドンと大きな音がした。振り返ってみたら、親熊が車に体当たりをしていたというんです。この時期のクマは凶暴なのかもしれませんね」
木下「町役場は山から5キロメートル以内には入らないようにと呼びかけています。ただ、町の外からやって来た人たちが山菜採りなどで山には入る可能性もあり、そのことが懸念されています」
クマにしてみれば、先にコッチのテリトリーに入ってきたのは人間だろうってなものだろう。