日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長がきのう27日(2013年5月)、日本外国特派員協会で記者会見し、従軍慰安婦問題や沖縄の米軍に風俗の活用をすすめるなどした一連の発言について海外メディアに説明した。風俗活用については不適切だったと撤回し謝罪したが、慰安婦問題に関しては「発言の一部が切り取られて報道された。私が慰安婦を容認したことはない。日本は反省しなければならないが、世界各国も過去の問題を直視してもらいたい」と持論を重ねた。各国のメディアはどう見たのか。
「悪いんだったらはっきり謝るべき。他の人も悪いなんて子どもっぽい」
「慰安婦が搾取されたことは悪いといったことは評価できる。すごい腹黒い奴と思っていたけど、まあまあ良心があるかな」(米ニューズウイーク誌記者)。「軍の関与は一部あったと認め、しかし、人身売買に国家として関与していないという。それをどう合わせるか」(英フィナンシャル・タイムズ紙記者)。「悪いんだったらはっきり謝るべき。ほかの人も悪いというのは子どもっぽい」(台湾メディア)など、特派員たちの評価はいろいろだ。
反発を強めたのは韓国メディアで、韓国MBCテレビは「(橋下氏は)国家の意思として女性を拉致、人身売買したことは事実ではないと主張しました。今後は国際司法裁判所で解決すべきととんでもない提案をしました」と報じた。聯合ニュースも「橋下氏がまた妄言 『慰安婦証言の信ぴょう性に疑問』と伝えた。
外交の専門家はどう見たか。キャノングローバル戦略研究所の研究主幹・宮家邦彦氏は「ダメージコントロールとして及第点だった。今回の内容がアメリカへ正確に伝われば、米報道官の言ったような感情的な批判はおそらくなくなるだろう」と一定の評価をした。