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菜食主義は脳血管疾患リスク高い!長生きしたけりゃ肉を食え

   週刊新潮に「『健康長寿』の絶対条件」という特別読み物が載っている。私は特別長生きしたいわけではないが、三浦雄一郎氏が80歳でエベレスト登頂を成し遂げたのを見ると、いま少し元気で、あちこち見て歩きたいと思わないでもない。

   人間総合科学大学保健医療学部長・柴田博氏は、昭和47~48年に東京都老人総合研究所(現・東京都健康長寿医療センター研究所)が行った「百寿者調査」に参加した経験を含め、これまで1907人に及ぶ100歳以上の高齢者を調査研究してきた。

   彼にいわせると、<戦後、日本人の食生活は大きく改善したが、それでも昭和30年代の平均寿命は欧米に及ばない。その原因は、魚介類こそ現在と同程度に摂られていながら、肉類や乳類が、圧倒的に不足し、脳血管疾患(脳出血や脳梗塞)が多く見られたためだ。(中略)ちなみに、昭和35年の日本人の肉類の摂取量は一日当たり18.7グラムと、現在の4分の1以下だった。時は流れ、高度経済成長期真っ只中の昭和40年代になると、米と食塩の摂取量が減って肉類と乳類が増え、それに伴い脳血管疾患が減少し始める。そして昭和56年には日本人の死因第1位の座をガンに譲った。平均寿命は約77歳となり、ついに世界のトップクラスに躍り出たのだ>

   肉を食べ、動物性タンパク質の摂取量を増やして血管そのものに栄養を供給することこそが、脳出血や脳梗塞の予防・減少に最も効果的なのだと柴田氏は言っている。

   いま流行の菜食主義は日本の昔の食生活だからよくないとも書いている。また、最近の日本人は1日のエネルギー摂取量が少ない。昭和21年には1日当たり1903キロカロリーだったのに、平成23年には1840キロカロリーと敗戦直後の飢餓状態のときを下回っているそうである。

   肥満度と死亡率の因果関係では、長生きするのは「小太り」タイプで、痩せているのはダメだそうである。たしかに、三浦雄一郎氏は身長160センチ半ばで体重は80キロ以上。体脂肪率は40%もあるとテレビが報じていた。しかも、肉が大好きで1度に700グラムをぺろりと平らげるという。炭水化物を控えて肉を食べろというダイエットが流行っているが、正鵠を射ているのかもしれない。 私の住んでいる中野の駅の北口に300グラムのステーキ肉を1000円程度で食べさせる店がある。今夜はそこで肉とビールといきますかな。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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