DV離婚から6年…元妻に切りつけた異常男!シェルター・警察・裁判所でも守れないのか

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   神奈川・伊勢原市で女性が元夫に刺されて意識不明の重体になっている。女性はDVのため離婚したあと、つきまとう夫を逃れてシェルターに避難し、伊勢原に住んだあとも子どもに偽名を使うほど警戒していた。防ぐ手だては本当になかったのか。

   おととい21日の朝8時15分ころ(2013年5月、)子どもを連れて自宅を出た所を元夫に首などを刺された。元夫はそのまま逃走したが、バスと衝突して重傷を負い病院に収容された。

自分の所有物だと思い込んで終わらない執着心

   女性はいまのところには3年前に引っ越してきた。その前の3年間は夫の目を逃れてシェルターにいた。離婚したのは2005年で、その後も元夫は付きまとい、2006年には裁判所から「接近禁止」「住民票閲覧制限」などの命令を受けていた。元夫に現住所などは知らされないはずだが、興信所を使ったのではないかと見られている。

   DV被害者を支援してきた団体では、こうした男は妻を自分の所有物だと思っていて、離婚しても執着心が終わらない。何年経っても加害者の言い分は同居時と同じで、時間が止まっているのだという。

   高木美保(タレント)「団体が助けていながら、警察も介入していながら、こういうことになったら、これ以上できることはないと絶望的な気分になってしまいますよね」

   司会の羽鳥慎一「今回は子どもの目の前でしょう」

   赤江珠緒キャスター「手を尽くしてもこうなってしまいました」

裁判所命令で強制収容・治療できないものか

   精神科医の福井裕輝氏は「これはDVというより、ストーカーと考えた方がいいでしょうね。ある意味で典型なストーカー。ただ、今回はどの段階で介入できたかがむずかしいですね」

   高木「ストーカーの側に医者をつけるとか、そっちはどうなのですか」

   福井「ストーカーにも2つあって、だれでも失恋すれば考えることですが、次の暴力に発展するかどうか。暴力には介入できます。認知行動療法といって2か月 3か月で治まる人は治まる」

   高木「今回のような長期にわたる執着は治るのですか」

   福井「根本的な性格の治療には時間がかかりますね」

   松尾貴史(タレント)「自分からその気にならないとダメなのでは?」

   福井「加害者は自分こそ被害者だと思っていて、止めたいとも思ってる。そこでがんばってみますという人もいます」

   羽鳥「警察とか第三者機関も手の打ちようがないのかなあ」

   玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「強制的にはできないのでしょうか」

   福井「強制はないですね。警察がかかわったとき、医療機関を薦めようとしています」

   松尾「変わった人のために決まりを作ると、おかしなことにもなる」

   福井「そうですね。ただ、被害者の危機意識が乏しいとはいえます。今回はともかく、ストーカーはもっと怖いものなんだと考える必要があります」

   玉川「接近禁止命令を出しているのにこうなったというのは、強制もできるのではないですか」

   福井「アメリカでは裁判所が治療命令を出します。日本でも考えていいかもしれませんね」

   とくに嫉妬心や猜疑心が強い男というわけではなく、病人として対処することがポイントだろう。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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