お巡りさんが携帯で「いま警ら中です。間もなく戻ります」といってる。交番を訪ねたけど人がいない。よくあることだが、奈良県警は20日(2013年5月)から交番・派出所の公用携帯電話の番号を公開した。全国でも初めてのいわば交番ホットライン。滑り出しはまずまずのようだ。
4月からすでに迷子や不審者情報など34件
奈良県内の交番・派出所は177か所。画像情報なども送れる情報端末が配備されているが、携帯機能もあり無線が使えない所でもOK。 この番号を交番の掲示板に掲げたのだ。パトロールに出ていてもこれでつながる。
昨年(2012年)、奈良県警が行ったアンケート調査で、交番・派出所の「地域との密着度」を聞いたところ、密着していると「思う」「まあまあ思う」あわせて36%しかなかった。そこで考え出したアイデアだ。奈良市民からも「いいことだ」「年寄りには助かる」、なかには「ないよりいいかも」なんて気のないものもあったが、おおむね好評のようだ。4月からの試験運用でも、迷子や不審者情報など34件の利用があったという。
つまらない話持ち込まれたりイタズラ心配
交番を訪ねたけどだれもいない。「いまいません」なんて札があって、「見りゃわかるよ」 と憎まれ口を叩いた人も多いはず。そんな場合、結局は所轄警察に連絡するか110番しかない。面倒だとそれっきりもある。市民と警察との距離感はなかなかに微妙だ。
司会の羽鳥慎一「番号公開はいいが、これいろんな可能性がありますよね。つまらん話まで持ち込まれたりとか」
宮田佳代子(ニュースキャスター)「救急車の(安易な使い方の)話もありますよね」
しかし、つながることがだいいちという発想は、お堅い警察としては上出来だ。案外、これが人命救助や犯罪捜査に生きるかもしれない。次には、もう少し一般人を信用するようになればもっといい。