費用は遺伝子検査30万円。除去・再建に500万円
日本の検査や手術はどうなっているのか。山内医師は「いくつかの病院、数えるだけですが、病院の倫理審査委員会というものできちんと議論していっているところはいくつかあります」という。10年以上の歴史を持つアメリカと違い、日本ではまだまだ症例が少ないようだ。
アナウンサーの梅津弥栄子によると、「街の声を聞きますと、まだがんになっていない乳房にメスを入れるということに驚いていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいますが、一方でその有効性やリスクをきちんと把握したいという方もいらっしゃいました。ただ、問題はお金です。アメリカでは遺伝子検査に30万円、切除、再建手術と合わせて500万円かかるという現状です」
乳房切除手術のデメリットは(1)母乳が出なくなる(2)人工物を入れることによる感染症のリスク(3)皮膚の感覚が鈍くなる―などがあげられるという。
コメンテーターの中江有里(女優、脚本家)は「一歩踏み出すには勇気がいるなという感じですね」と話す。選択肢が増えることにもなるのだろうが、難しい判断が増えることでもあろう。
文
一ツ石