内閣官房参与の飯島勲氏がきのう14日(2013年5月)、突然ピョンヤンを訪問した。飯島は先月、テレビで「拉致問題 の進展」を語っていた。安倍訪朝の露払いなのかどうか。拉致問題への展望が期待される。安倍内閣のなんらかの密命を帯びていることは間違いない。
きのう夕方、平壌国際空港についた飯島は、外務省アジア局のキム・チョルホ副局長(日本担当)に出迎えられた。ソン・イルホ国交正常化交渉担当大使の次のランクの人物で、専門家は「それなりの対応」という。朝鮮中央テレビも飯島の訪朝を伝えた。18日まで滞在するとされ、北朝鮮の首脳との会談もありうる。
小泉訪朝でも拉致被害者帰国の事前工作
飯島は2002年と04年の小泉元首相の訪朝に政務秘書官として同行し、拉致被害者と家族の帰国に尽力した。安倍内閣でも総理に助言する知恵袋になっているが、拉致問題では先月、テレビ朝日のインタビューでこう話していた。
「融和の精神も必要だ。そういう意味で最後はトップ同士の会談ですから、金正恩第1書記と安倍総理の会談はやらなければいけない。そこはあることを期待したいです」
拉致問題に希望がもてるということですか」と聞かれて、「そう思ってもらっていいんじゃないですか。無理しないで時期を見て進むと私は見ております。(被害者が) 帰ってくる帰ってこないじゃなくて、拉致問題に対しては進展するとみてもらっていいんじゃないでしょうか」とも語っている。
言葉通りに受け止めれば、安倍が出かけていって、首脳会談して拉致問題を話し合うといっているわけだ。この日の空港到着の映像を北朝鮮が流したことも、北朝鮮の意図を感じさせる。飯島もメディアの姿に驚いた風が見られた。極秘のはずが北朝鮮がリークしたということなのだろうか。
安倍はけさ15日(2013年5月)は記者団の問いかけには答えなかったが、2月の衆院本会議で「拉致被害者の家族が肉親を抱きしめる日が訪れるまで、私の使命は終わりません」と述べていた。果たしてその流れのなかにあるのかどうか。