「隣人刺す」殺人予告知らせなかった警察―身内に引き渡した直後に犯行

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   埼玉・さいたま市の主婦(60)が隣人の男(61)に刺される事件があった。男は事件前、警察に「人を刺すかもしれない」と相談していたが、警察は「危険性はない」と義兄を呼んで帰してしまった。刺されたのはその直後。事件にならないと動けないのか、警察は。

被害者の夫「知らせてくれていれば気をつけたのに…」

   事件があったのは今月6日(2013年5月)。正午頃、大宮西署を男が訪れ「低周波で攻撃を受けている。(名前をあげて)隣人を刺すかもしれないから、留置して」と頼んだ。しかし、男が落ち着いていたため、警察は男の義兄を呼んで「病院へ行った方がいい」と身柄を預けた。

   男が刃物とガソリンを持って「殺してやる」と隣家の主婦を襲ったのは、その5時間後だった。庭へ出て逃げる主婦の背中を刺した。けがは3週間だったが、状況次第では殺されていたかもしれない。

   男は4月にも「低周波を取り締まってくれ」と警察を訪ねていたが、警察はこれら一切を被害者には伝えていなかった。被害者の夫は「警察は謝罪していたが、納得できない」という。というのも、以前から男は「音がする。低周波をとめてくれ」と言ってきていたのだ。「知らせてくれていれば、家内を遠ざけていた」と話すが、当然である。

   これに対して埼玉県警は「可能な措置をしたら、結果的に事件が発生してしまった。被害者とご家族にはお見舞いを申し上げます。再発防止に務める」とわけのわからない声明を出している。事件にならないと警察は動かない。死ななかったことを誰に感謝すればいいのか。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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