「これから自分は人を殺すかもしれない。自分を拘留してくれ。拘置所に入れてくれ」と男が駆け込んできて、警察官が戸惑ったのはわかるが、そのまま身内に引き渡して、はたして事件は起こってしまった。埼玉県さいたま市で起きた隣家の主婦を刺した事件で、警察はどう対応すべきだったのか。
「危険ない」と勝手に判断して身内に引き渡し
逮捕された無職の佐藤武広容疑者(61)は、6日(2013年5月)の夕方、自宅から包丁を持ち出し隣家に押し入って住人の主婦(60)の背中を刺し1か月の重傷を負わせた。奥平邦彦レポーターは「犯行に及ぶ前の昼ごろ、佐藤容疑者は大宮西署を訪れて、人を殺すかもしれないと相談しています。でも、警察はその話しぶりが冷静だったことから危険はないと判断し、佐藤容疑者の親族に身柄を引き渡して、返したそうです」と伝えた。
司会のみのもんた「なぜ隣の主婦を刺し殺そうとしたの」
奥平「主婦から低周波の電波を浴びせられていた。そのため2週間寝ていないと佐藤容疑者は話しているそうです」
被害にあった主婦の夫は「妻は以前から(佐藤に)恐怖を感じていました。犯行時は両手に刃物を持ち、ガソリンが入ったタンクも持っていました。警察が連絡くれていたら…」という。
被害者宅に連絡なし。様子も見に行かない警察官
みの「こういう事件が起きる前に、警察は何とかできなかったのだろうか」
コメンテーターの潟永秀一郎(「サンデー毎日」編集長)「結果としてこういう事件が起きてしまったけど、警察としての対応は難しいですよね。犯行前に警察を訪れても、まだ何もやっていないから身柄を確保するということもできない」
三屋裕子(スポーツプロデューサー)「容疑者は警察で対象としている主婦の実名まであげているんですよね。その主婦を警察が保護するとか、何か手立てがあったはずですよ。ストーカー犯罪でも同様で、警察はもっと親身になって相談に乗って欲しい」
大宮西署は被害者宅に何の連絡もせず、警察官に様子を見に行かせることもしなかった。犯罪をあえて見逃したと言われてもしかたあるまい。