人一人通れるかどうかと思えるほどの狭い路地の奥にある民家の庭から、虐待され殺された猫の死骸が見つかった。広島県・呉市では昨年3月(2012年)から猫惨殺事件が続いている。山本香里リポーターによると、「これまでに26件の猫惨殺事件が起きています。今年に入ってもすでに7件になります。呉市の住宅街の半径5キロの中で発生しています」という。
深夜の散歩に出てったら…翌日、側溝に無残な死骸
殺されているのは野良猫ばかりではない。去年末、5年間飼っていたマリオを殺された老夫婦は「頭のいい猫だった。車の音を聞き分け、私が車で戻ってくると玄関の前に出てチョコンと座り、私が車から降りてくるのを待っていました」「お刺身が好きな猫で、私がまな板でお刺身を切り始めるとその音を聞きつけ、私の足元で待っていました」と涙ぐむ。
マリオが消えたのは12月30日で、深夜の散歩に出たマリオは戻ってこなかった。翌日、自宅から200メートル離れた側溝の中で無残な姿で発見された。夫は「何でこんなことをしたのか。犯人が憎い。どんな神経をしているのか」と怒る。
司会のみのもんた「異常ですよね。犯人は同一犯としか思えない」
東京未来大の出口保行教授は「単なる動物虐待という領域は超えています。犯人の心理の奥には、自分がやったということを見てもらいたいという心理が働いている」と分析する。
エスカレートして人間に向かう可能性
山本「最初のころは、惨殺された猫は公園や路上に放置されていました。最近は他人の敷地内に侵入して置いていくというやり方に変わっています」
惨殺の手口がこれまたひどい。最初に痛めつけ、それから殺して切断する。発見される場所には血痕がないので、他の場所で切断して運んで来るようだ。
みの「このままでは、これからも続くだろう」
出口教授は「早く犯人を見つけないとエスカレートする可能性は高いです。場合によっては、対象が小動物から人間へと変わるかもしれない。私自身、そうした例を数件見聞しています。金品強奪や怨恨ではなく、『俺はここまでやっている。凄いだろう』と誇示するために人を殺す。愉快犯の典型です」と語っている。かつて、世間を震撼させたそういう事件があった。