閣僚外遊ラッシュ「中国包囲網」「TPP」成果あったか…安倍強気外交に落とし穴

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   このゴールデンウイーク中に、19人の閣僚のうち12人が海外に出かけた。ヨーロッパ、中東、東南アジア、アメリカが多かったが、ギクシャクしている中国・韓国、沖縄はすっぽり抜けていた。強気に見える安倍外交だが、実は「面倒なことは素通り」ということなのか。

パックリ口開ける「靖国」「憲法」「選挙制度」

   司会のみのもんたがどの大臣がどこを訪問したかという地図を示し、「中国周辺のアジア諸国と太平洋を渡った国に、何か集中しているような気がしたけど」と、杉尾秀哉(TBSテレビ報道局解説・専門記者室長)に問いかける。杉尾は「今回の閣僚による外遊外交には2つの狙いがあったと思われます。中国周辺の国々と関係性を強めようとしたのは、中国包囲網を作り出そうと狙ってのことでしょう。アメリカ周辺の国々への訪問はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を考えての事とおもわれます」と分析した。

   政治評論家・有馬晴海氏は「安倍さんは外遊で成果を上げ、国民の人気を得て立場を不動のものとして、憲法改正問題に決着をつけようとしているのではないだろうか」と解説する。

   閣僚や国会議員の靖国神社参拝に中国や韓国が反発すると、「恫喝に屈しない」と凄んで見せた安倍首相だが、有馬氏は「国民的人気が高まっているからと安心はできませんよ。落とし穴に落ちる危険性も高くなる」と見る。

   杉尾「安倍首相の強気の発言を心配しています。調子に乗りすぎると摩擦を引き起こす。これまでも、演説が上手いと言われた政治家が何人も舌禍事件を起こしていますからね」。有馬氏は3つの落とし穴を指摘する。靖国問題、憲法改正、選挙制度改革の3つだ。人気にあやかり、一気に決着を付けようとして高転びする心配は強いという。とりあえず、人気維持のメディア戦略は成功している。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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