田舎町の保安官となって余生を過ごしていた元敏腕刑事オーウェンズ(アーノルド・シュワルツェネッガー)に、FBIから逃走中の凶悪犯を捕まえて欲しいと依頼が舞い込む。町の新米部下と武器オタク4人でなんとかチームを結成し、「俺たちが最後の砦だ」と凶悪武装集団に立ち向かう。アーノルド・シュワルツェネッガーが10年ぶりに主演するアクション大作だ。
変人ばかりで笑わせる「チーム・シュワちゃん」武器オタクや戦争大好きな年寄り
ストーリーはいたって単純。改造されたコルベットZR1に乗った脱走犯を誰もとめられない。時速300キロで走る車に面白いように逃げられちゃう。おまけに軍隊なみの武装をした仲間が援護して、国境に橋まで作るから、犯人はメキシコへ高飛び目前だ。しかし、そこでは伝説の元刑事が保安官となって隠居生活をしていた。FBIは彼に最後の反撃を託す。
最初から最後まで頭を空っぽにして、ただ素直にアクションを楽しむ。そんな映画である。65歳を迎えたわれらがシュワちゃんは、すかっかりおじいちゃんになっているけれど、眼光はいまだ鋭く胸板もガッシリ。いざとなれば、ショットガンをためらわず撃ちまくり、車ごと敵に体当たりもする。ターミネーターの時のように裸にはならないのは、体に衰えが見えたのだろうけど、存在感は圧倒的だ。
ただ、この映画の見所は、なんといってもZR1の魅せるカーアクションである。運転する犯人がプロレーサー並みの腕前だっていうけれど、じゃなきゃあそこまで警察の制止をいとも簡単にかいくぐれないだろう。しかも、仲間は警官をマシンガンでやっつけて、ブルドーザーみたいな車で警察車両ごどなぎ倒して道を開けるんだから、シュワちゃんのアクションより犯人グループの強さに唖然としてしまう。
シュワちゃん扮する保安官の住む町の住人もちょっと変わっていて笑わせてくれる。自宅にショットガンを常備しているお年寄りたち、凶悪犯がやって来るのに逃げ出さないカフェの客、武器に女の子の名前をつけて可愛がる武器オタクなど、癖のあるヤツばかりである。「もうジイさんだろ?」なんて犯人になめられていたシュワちゃん、この映画を観る限り、まだまだそんなこと言えないなぁと実感する。
PEKO
おススメ度☆☆☆