けさ2日(2013年5月)のゴールデンウイーク特別企画「学びのずかん」コーナーは「変わる学校給食」だ。去年(2012年)12月、東京都調布市の市立小学校で給食を食べた5年生の女児(11)がアレルギーによるショックで死亡、その後もアレルギーによる給食事故が相次いだ。対策はどうなっているのか。
黄色いエプロンの専門調理員や担任が3重チェック
戦後60年以上にわたって安全で安価な食事を提供してきた学校給食だが、時代とともに変化が起きている。「アレルギー通りまーす」。黄色のエプロンの職員が声をかける。横浜市の公立小学校の給食室だ。アレルギー児童専門の給食はその一画で他の児童用と区別してつくられている。この日のメニューのすまし汁。調理の途中からダシを別の鍋に取り分ける。横浜市では2007年からアレルギーを持つ児童・生徒への対応マニュアルを作成し、アレルギー物質がわずかでも入らないように細心の注意を払っている。
黄色のエプロンはアレルギー担当の印だ。アレルギー児童対応の丼のふたには名前を書いたシールを貼ってある。栄養担当の先生は「給食室ではつくった人と配食する人のダブルチェック。教室では担任の先生が確認するなど、2重3重のチェックをしています」と話す。
それだけではない。給食ができ上がると、まず校長室へ運ぶ。「検食お願いします」。校長自らが正しくつくられているかどうかチェックするのだ。食中毒の原因となるものや異物混入があるかどうかも確かめる。校長は毒見役というわけだ。多いときは6種類ぐらい毒見するというから大変である。
校長は「これからもアレルギー対応のパターンが増えてくるのか心配です」と打ち明ける。教室ではアレルギーを持つ子どもには先生から直接手渡しされる。さらに、ふたをあけて中を確かめてはじめて「食べてもOK」となる。
広がるアレルギーに対応しきれない!いずれ学校給食は廃止
司会の小倉智昭「これだけアレルギーのお子さんが増えてくると大変ですね」
スタジオには「学校給食と子どもの健康を考える会」代表の幕内秀夫氏が出演した。幕内は「大変です。魚、肉と増えています。いずれ学校給食は成り立たなくなると思っています。事故が起きたらだれが責任取るかという話になってきますから」と話す。
キャスターの笠井信輔「ただ、親としては給食がないと困ってしまう」
幕内「そうした要望は多いですが、個別対応をどうするか大変です」
アナウンサーの田中大貴によると、全国の小・中学校の給食の実施率は90.4%。世の中が豊かになり多様化が進むとつれ、どう存続させるか議論のあるところだ。