「頭良くて、野球でも越されたら、オレたち何も残らないからコッチも必死」
そこで羽鳥が日付を持ち出した。「浜田さんはひと試合に2本のホームランを打った。1985年5月27日、3年生のときで、対戦相手は立教」
長嶋「ボク見てますね。覚えてるかというわれると、何となく」
羽鳥「一茂さんが覚えてない理由を教えましょう。一茂さんはこの試合に出てます。2年生で4番でした。なんで覚えてないかというと、4打数ゼロ安打、失策1(一茂爆笑)。忘れたいんです」
長嶋「そんな勝手な」
羽鳥「2―1で東大が勝ってます」
長嶋「負けたんだ。東大のイメージは逆ジャイアンツ」
羽鳥「逆ジャイアンツ?」
長嶋「誤解しないで聞いてほしいんですが、頭がいい、それでスポーツも越されたら、オレたち何も残らないじゃないかといつも先輩からいわれて、東大には絶対負けるな。東大に負けたら人間じゃねえぞくらいいわれた4年間でした。
だから、お前たちここで負けたって、いいところに就職できるじゃねえかってヤジをずーっといってました」(爆笑)
長嶋はもう止まらなくなった。「東大生の自覚ね。京大がアメフット強かったけど、東大が野球でそうなってもおかしくはない。東大が強くなると6大学のレベル は上がります。何度もいいたくないけど、東大には絶対負けたくないから」(爆笑)
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト