防犯カメラ映像も本当にあるのかないのか…
不確かな情報がメディア間でキャッチボールされ、まことしやかに真実味を増していくという現象はしばしば起きることだが、そんな状況なのか。アナウンサーの田中大貴がこれまでの情報をまとめ、2回目の爆発の状況から手掛かりを探ろうと、爆発の前後の写真を示しながら説明する。
「観客席とコースを分ける柵のコース側、ポストボックスの横の縁石の上に縦長のリュックが置いてあります。リュックの後ろには人垣ができています。それが数秒後に爆発、8歳の男の子が亡くなり大勢の人がけがをしました。問題はこのリュックに誰も気付かなかったのか、目撃者はいなかったのか、ということです」
「とくダネ!」はある実験をした。一般の人10人を観客にして、柵の内側から目の前のランナーを見てもらう。番組スタッフの1人が犯人に扮し、リュックを足元に置いて観客になりすます。10分後にランナーが駆け込んでくると、犯人の男は携帯電話がかかってきたふりをしてその場を離れる。この時、置きっぱなしにされたリュックに何人が気づいたか。気づいた人は誰もいなかった。また、10人の顔写真を見て、いなくなった犯人の顔を覚えていた人は4人だけだった。
あのような状況では、人の記憶より防犯カメラが威力を発揮するということだ。今回、本当のところはどうだったのか。米国の威信をかけた捜査が続く。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト