さんざん「撃つぞ!撃つぞ!」と叫んでいた北朝鮮が、国の最大の祝日「金日成生誕日」のきょう15日(2013年4月)になっても、まるで音なしである。背景には米韓が北朝鮮に対し対話に応じるよう呼びかけた融和策があると専門家は見ている。
米韓「対話呼びかけ」に応じる姿勢見え隠れ
ケリー米国務長官は12日(2013年4月)、韓国の尹炳世外相との会談後、北朝鮮が非核化への道を歩むなら「対話が始められる」とし、尹外相も「対話を通じて信頼を構築する努力に北が応じることを期待する」と呼びかけた。北朝鮮の朝鮮中央テレビはこれに「南北対話は悪ふざけや遊びではなく、ましてや言い争いの場ではない。そうして対話は無意味でやらないほうがましだ」とこたえた。受け取り方によっては、真剣な対話なら応じてもよいということだ。
東北アジア国際戦略研究所の武貞秀士客員研究員はこう分析している。「(ミサイルを)打ち上げる予定が過ぎていった一番の大きな理由は、韓国・アメリカが北朝鮮と対話してもいいという姿勢に出てきたことです。北朝鮮としては、国連安保理での制裁論議は避けたいですから、撃たないという選択が出てきたと受け取っているのでしょう」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト