金正恩が朝鮮労働党トップの第一書記に就任してからきのう11日(2013年4月)で1年を迎えた。しかし、記念式典でひな壇に並ぶ党幹部たちの中に本人や軍幹部の姿はなかった。北朝鮮ウオッチャーのコリアレポート・辺真一編集長は「平壌郊外にある地下司令部に金第一書記や軍幹部が集まっていると考えられます。ミサイル発射の準備をしている可能性があります」と分析した。
どうやら失敗したらしい「ミサイル騒ぎで国内引き締め」
韓国在住の日本人たちの間で動揺が広がっているという。ソウルに住む主婦は「即席ラーメンや水など、いざという時の食料を買いだめました」と語り、別の主婦は「子供から何度もミサイルが飛んでくるの。戦争が始まるのと聞かれています」と話した。
メインキャスターの小倉智昭が「北朝鮮は本当にミサイルを発射しますか」とコリア国際研究所の朴斗鎮所長に聞く。朴所長は「撃つと思います。そのための最終段階に入ったと思われます。でも、日本や韓国に直接撃ち込むことはないと思います」と言い切った。
小倉「そうなると半ば戦争状態になりませんか」
朴「戦争状態になれば国際的大問題となります。軍事力を比較しても、北朝鮮は日本や韓国よりも劣っています。今回のミサイル発射の脅しは、北朝鮮国内の引き締めを狙ったものです」
小倉「金第一書記の権威・権力はまだそれほどのものではないということでしょうかね」
朴「金第一書記は祖父である金日成と会ったことがないという話もあります。権威もなく、指導者としての実績もない。それを短期間で何とかしたいという思いから、今回のミサイル発射問題は始まりました」
習近平「金日成の血を引いてれば誰でもいい」
小倉「ミサイル発射となれば、中国のどんな対応が予想されますか」
朴「習近平体制は金第一書記を切り捨てることもやむなしという判断に傾きつつあります。金第一書記には弟もいるし、腹違いのお兄さんもいます。金日成の血筋を受け継いでいれば誰でもいいわけで、北朝鮮の新しい体制作りに着手するかもしれません」
それがあるから、金正恩はいよいよ後に引けなくなっているのではないだろうか。