財務省が狙う「資産課税強化」地方の固定資産税を増税
週刊現代は安倍政権は70歳以上に「資産課税」をして歳入を増やす腹づもりだと書いている。<まず真っ先に増税のターゲットにされるのは土地だ。元財務官僚で、現在は法政大学准教授の小黒一正氏が言う。
「米アトランタ連銀のブラウン氏と南カリフォルニア大学のジョーンズ教授の試算によれば、日本がインフレ率2%を実現できたとしても、財政安定化を達成するためには、消費税は25.5%まで上げなくてはならないとしています。しかし、消費税を20%近く増税するというのは、世論の反発を考えると難しいでしょう。代わりに、所得税の増税でやるとなれば、実は40%近くも増税しないといけない計算になるので、さすがに論外です。
では、消費税でも所得税でもない課税で財政再建をやろうとすれば、資産課税しか残された手はありません。最も考えられるのは、固定資産税の増税です」
その手法は次のようなものだという。
「中核都市の税率は据え置く一方で、それ以外の地域の固定資産税を増税するのです。個人などが持つ不動産資産は最低700兆円はあるといわれており、課税対象としては大きい。そのうえ、過疎地などを増税することで中核都市への人口の移動を誘導できるため、過疎地のインフラ整備などが抑制できるというダブルの効果が享受できます。経済学者の間では有効な手段として現実的に議論されている話です」
有効かどうかは知らないが、またぞろ財務省の口車に乗って財政再建のために増税するというのである。安倍首相は第1次のときには公務員改革に熱心だったが、今回は公務員改革のこの字もいわなくなってしまった。財務省に睨まれるとアベノミクスが危ういと思っているに違いない。財務省の飽くなき権限拡大にストップをかけないと、日本は大変なことになると思うのだが。