いつミサイルを発射するのか。日米韓で警戒を強めるなか、北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」は10日(2013年4月)、日本を名指しで攻撃対象にあげる記事を掲載した。「日本は中長距離攻撃から免れない。東京、大阪、横浜、名古屋、京都には全人口の3分の1が暮らしている。突然、攻撃を受けたらすべてが火の海になり生き残った人も正気ではいられないだろう」
アメリカ中枢も「もう打つ手ない」
金正恩第一書記は自分でも暴走を止められなくなっているようだ。アメリカ太平洋軍のロックリア司令官も「彼の父(故・金正日総書記)、祖父(故・金日成国家主席)は挑発を繰り返した後、引く方法を分かっていた。金正恩はそれを分かっているかはっきりしない」と苛立つ。
アメリカ政府内部では「北朝鮮の暴走を抑える効果的な手段がなく、(対北朝鮮対応は)行き詰っている」という声も出てきているという。金正恩の判断ミスから不測の事態も起こりうる緊迫した事態だが、キャスターのテリー伊藤はヒトラーと同じという。
「極端に言うと、(金正恩は)ヒトラーに似た性格かもしれない。(ヒトラーは)パリを燃やしてしまえと『パリは燃えているか』といった。それと同じように、追い込まれれば追い込まれるほど彼は正常心をなくしてしまい何をするか分からない」
Xデーは12日か?米国務長官がソウル訪問
コメンテーターの本村健太郎(弁護士兼俳優)は冷静だった。「本気で全面戦争になれば北朝鮮は一瞬でなくなってしまうことは分かっていると思いますよ。ただ、ミサイルを発射して、失敗して変な所へ落ちたり、被害が出るかもしれないのでそれに対する備えは取りあえずやるしかない」
いずれにしろ、北朝鮮はこの段階で「撃ち方止め」とはならないだろう。北朝鮮では13日には金正恩の国防委員会第1委員就任1年目、15日には最大の祝日である故・金日成生誕101年を迎える。加えて、アメリカのケリー国務長官が12日にソウル、13日北京、14日から東京を歴訪する。となると、北朝鮮にとっては12日あたりが発射のタイミングなのかもしれない。