<八重の桜>
大河ヤマ場「鶴ケ城の戦い」楽しみになってきた八重の女だてらの戦闘シーン

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   福島県の会津を舞台にした大河ドラマも、いよいよ前半のヤマ場、鶴ケ城の戦いが近づいてきた。会津と言えば白虎隊、その悲劇は昔から芝居や映画、そしてドラマにもよく取り上げられてきたが、女に焦点が当てられるのは少なかった。たまにあったとしても、勇ましくも美しく戦う男たちを支え、彼らに殉じる母や妻、娘として描かれてきたように思う。今回のように、個人としての一人の女がどう描かれるのか、大いに興味を持って見ている。

   最初は八重が「幼い時から男勝りで、女だてらに木に登り…」と、よくある紋切り型の「型破り女」路線で(おっと、「紋切り型の型破り」というのは矛盾だな)、ああ、もうここは見なくていいという感じだったけど、どうにか我慢して見ているうちに何とかなってきた。でも、いくら男勝りとはいえ、綾瀬はるかが米俵を担ぐのは無理があるなあ。実際の八重さんは体格が良かったのかしら。

   八重の兄・山本覚馬役の西島秀俊は文句なし。父・権八役の松重豊も安心して見ていられる。藩主の松平容保役の綾野剛には賛否両論あるようだが、実際の容保は病弱だったようだし、残された写真を見ると優男で、綾野剛に似ていなくもない。

ドラマ人気で盛り上がれ!会津観光―穴場は二本松城

   大震災の年の6月、東北を回った折、会津にも行ってみた。朝、ひと気のない会津若松駅前の通りを歩いていると、向こうから2人連れの鎧武者が談笑しながら歩いてきたのでびっくりした。後でフーフーいいながら自転車をこいで鶴ケ城に行ってみたら、鎧武者が切符のもぎりをしていた。

   修学旅行は取りやめが多かったようだが、近場からの観光客でそこそこ賑わっていたので、ちょっと安心した。でも、飯盛山の白虎隊記念館など定番の観光施設は閑古鳥が大あくびしていた。ドラマはこれからが八重の本領発揮となるはず。八重さん効果で賑わいが戻るといいなあ。

   あ、それから、会津に行ったら、ついでに近くの二本松城にも行ってみてね。白虎隊に比べてあまり知られてないけど、会津藩と一緒に戦った二本松藩にも二本松少年隊というのがあって、白虎隊と共に散っていったのだ。

   今度の原発災害で、二本松市は山で境を接する浪江町から避難を希望する人々をみんな受け入れた。剛直で心優しい人たちの町だとの印象を受けた。今も多くの浪江町民が住んでいるはずだ。(NHK総合 日曜よる8時~)

(カモノ・ハシ)

文   カモノ・ハシ
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