北朝鮮が今週10日前後(2013年4月)にもミサイル発射をするのではないかという観測が流れる中、小野寺防衛相はきのう7日、自衛隊に「破壊措置命令」を出した。発射予告がない段階での命令は初めてである。ただ、政府は「国民に不安を与えないため」詳細は公表しないという。
北朝鮮「各国大使館に退去勧告」今週水曜以後は安全保障しない
破壊措置命令はミサイルが日本領内に「間違って」落下した場合に撃ち落とすというもので、菅官房長官は「挑発行為をしても、北朝鮮のためにならないんだと思い知らせなければならない」と珍しく強い口調で話した。
イギリス「フィナンシャル・タイムズ」紙のウエブ版に載った論文が注目されている。筆者は朝鮮労働党の「中央党校」機関誌で副編集長を務めた鄧律文氏だ。日付は北朝鮮の核実験があったあとの今年2月27日だが、「北朝鮮による3回目の核実験は、中国にとって金王朝との長年にわたる同盟関係を見直すいい機会である。地政学的同盟国として北朝鮮に価値をおくことは時代遅れである」と、北朝鮮切り捨てともとれる内容だ。
北朝鮮は核実験前後から挑発を強めており、きのうも朝鮮中央テレビは「軍用犬」
を連れた演習の映像を流した。兵士たちが軍用犬をけしかけ、韓国の金寛鎮・国防相の人形を噛み付かせたり、米軍兵士の写真をめがけて射撃をする様子を流した。まるで紙芝居だが、ピョンヤンの外国大使館に対して、「10日以後の安全を保障できない」と退去を勧告するなど、どこまで本気なのか読み切れない。
本気で腹立ててる習近平
司会の羽鳥慎一「挑発が続いています」
青木理(ジャーナリスト)「中国がかなり腹を立てているのは間違いないが、切り捨てたとたんに、北の経済は立ち行かなくなって崩壊する。そこまで中国が望んでいるか。 やっぱり困ってしまうだろう。北も経済開発に意欲を持っているようにもみえますしね」
羽鳥「これを外交といえるかどうかはともかく、これまでと明らかに違う感じですよね」
青木「常軌を逸していることはたしかだが、中国が本気になったらどこかで転換せざるをえない」
石原良純(タレント)「北の指導部は誰が掌握しているのでしょうかね」
羽鳥「この時期に福田元総理が中国の習近平国家主席と話した意味は大きいですね」
青木「北に政変が起るとか、紛争が起こるとか、誰も望んでいない。各国連携しながら臨むしかない」
11日が金正恩第1書記の就任1周年、15日が金日成生誕101年。このあたりに何かあるのか。まったくいい迷惑である。