手を挙げただけで大金が転げ込む「震災瓦礫処理交付金」環境省焼け太り
『週刊ポスト』は怒る週刊誌である。今週は震災の瓦礫に関する環境省の金のバラマキに怒っている。震災瓦礫の処理や焼却の協力をしてくれた自治体には、産廃処理場の建設費や改修費が交付され、瓦礫の受入量に応じて1トン当たり3万円から8万円、総額336億円の拠出を決め、そのうちの約176億円がすでに支払われた。
だが、おかしなことに環境省が見積もった「瓦礫量」が当初より少なかったことが判明した。そのため、申し込んだ21団体中14団体が除外されたにもかかわらず、交付金は返さなくてもいいというお触れが回っていたというのである。これでは「やるやる詐欺」ではないかと週刊ポストは憤るが、当然であろう。もらった自治体も困惑を隠さない。なかには、神奈川県秦野市伊勢原市環境衛生組合のように、最初から「瓦礫は受け入れない」と表明していたにもかかわらず、勝手に押し付けられたところもある。
なぜこんな不可解で理不尽なことが起きたのか。環境省は01年発足と歴史が浅く予算が少ないため、東日本大震災と原発事故は自らの存在意義を世に示す好機と捉え、巨額の予算を獲得するチャンスと考えたのだと、週刊ポストは解説している。
<事実、震災前に2000億円規模だった同省の予算は、震災後、瓦礫処理のための復興予算約1兆円が加えられて一挙に6倍に膨張し、1300人の小世帯は震災1年後の12年1月に200人以上も増員された>(週刊ポスト)
国民の浄財を環境省が被災地の復興と無関係に使っている現状は、納税者への裏切りだと「環境総合研究所」の池田こみち顧問が批判しているが、その通り。怒る週刊ポストは健在である。