蒼国来「7月場所復帰」ブランク大きく1勝も難しい?相撲勘戻るまでに時間

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   八百長相撲をめぐる日本相撲協会の差し違えで協会を解雇された、中国出身の元幕内力士、蒼国来(29)の現役復帰が決まった。相撲協会はきのう3日(2013年4月)、解雇無効を言い渡した東京地裁判決に「勝てる見込みがない」と控訴を断念することを決定、北の湖理事長が謝罪した。

   それにしても、なぜ間違った処分になったのか。八百長問題では蒼国来のほかにも24人が協会から追放されている。他の力士たちの処分はどうだったのか。

相撲協会は1人の「証言」だけで25人処分

   2年前の2011年、携帯メールによるやりとりで浮かび上がった八百長問題は、角界を揺るがす大問題に発展し、相撲協会は第三者の特別調査委員会を発足させ、25人が関与したとして引退を勧告した。従わなかった蒼国来らを解雇したが、蒼国来は身の潔白を訴え地位確認訴訟を起こした。東京地裁の判決では、八百長をしたという力士の証言は具体性を欠いており、信用できないとして八百長を認めなかった。蒼国来は7月(2013年)の名古屋場所から前頭15枚目として2年ぶりに土俵に上がる。

   きのうに記者会見で相撲協会の宗像紀夫・外部理事(元東京地検特捜部長)は、「相手が1人(八百長を)やったという人がいたからやるなんて、そんな軽い話じゃ(八百長)はできないわけで、人の一生を左右する話ですから、もっと証拠を丹念に集めて、本人からの言い分を聞いて、(証拠を)固めてから処分すべきだった」と語り、協会はわずか1人の証言をもとに解雇したことを謝罪した。

他の力士・親方「退職金目の前に積まれ泣く泣く引退」

   リポーターの横野レイコが解説する。「当時の放駒理事長は公益法人の認可とも絡み、文科省から強いプレッシャーを受けて第三者の調査委員会を設置しました。調査委員会の意見を鵜呑みのしなければならないような空気のなかで、力士・親方計25人を事実上追放したのです。協会の中でも厳し過ぎるという声もありましたが、これだけの処分をしないと世論が許さないという背景もありました」

   コメンテーターの中江有里(女優、タレント)「あとの方はどうだったのだろうかと気になりますね」

   横野「みなさん、やっていないといっていましたが、次の生活があるので、退職金を目の前に出されると?まざるを得なかったという人も多いんですね」

   蒼国来はこの2年間、大学のラグビー部やジムでトレーニングをしてきたというが、ブランクは大きい。本場所ではそんな蒼国来に負けては恥と相手は全力でぶつかってくる。横野は1勝するのさえ難しいのではないかという。

   キャスターの小倉智昭は「立ち合いがスクラムのようになるかもしれないね。応援してあげたくなる。八百長問題については相撲には情も含めて良さがあるのに、それも含めて全部八百長というからおかしなことになるといってきましたけどね」といっていたが、当時の世論、メディアはどうだったのか。検証する必要があるのではないか。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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