注文をしていない健康食品などが送られてきて、うっかり代金を払ってしまう「送りつけ商法」が急増している。お年寄り家庭や家族間のコミュニケーションのすきをつく手口で、国民生活センターも「異常事態だ」と警告を発している。
「家族が買ったのかも」とうっかり支払い
「送りつけ」は金額が1万円以下というのがミソで、家族のだれかが注文したのかと思って払ってしまい、そのまま泣き寝入りというのが多い。なかには、こんなケースもあった。
岐阜県の64歳の男性の元に先月中旬(2013年3月)、覚えのない3万5000円の健康食品が届いた。「注文してない」と受け取りを拒否したところ、業者から「母親が注文した」と電話がきた。「注文してない」「注文した」と2、3回やりとりしたところ、業者は「法的手段をとらせていただきます。裁判所から通知がいきます」という。それでも男性は応じなかったため、被害を免れたという。むろん、業者からは連絡はそれっきりだ。
国民生活センターに寄せられた「送りつけ商法」の相談件数は、2007~11年までは1800~2700件くらいで推移していたのが、2012年度は一気に4倍の1万1318件になった。センターも「異常な数字」という。
司会の羽鳥慎一「なんでそんなに急に増えたの」
60歳以上の高齢者は、「ばかやろう」「会社をつぶす気か」「弁護士を連れて行く」などと、脅迫まがいの言動に思わず払ってしまうケースが多いという。事情にくわしい専門家は、「代金引き換え」の契約審査の甘い宅配業者を使っていて、一度応じてしまうと、その情報が横に流れてまた別の業者が送りつけてくるようになるという。
羽鳥「どこでも起りかねないな」
要注意は1万円以下の健康食品
グループの特徴は、流行に敏感で何が儲かるかの情報を共有、さまざまな規制のゆるいところをねらう、そしていまの健康食品ブームに乗っているなどだ。
羽鳥「家族の名前で来たらわからないかも」
立花胡桃(作家)「1度、祖母の名前であったことがある。1度ひっかかるとリストに載っているので注意した方がいいですよ」
松木安太郎(サッカー解説者)「うちも家族多いから、だれが頼んでるかわからない」
萩谷順(法政大学教授)「きょう届く代金引き換えの宅配便があるけど、家内にいってなかったと今気がついた」
羽鳥「高齢者の1人暮らしだと 断れないかもしれない」
宇治原史規(タレント)「先ほどの人のように、断り続けるしかない」
羽鳥「払っちゃっても、消費者センターに相談できるのかな」
小松靖アナ「自治体には消費生活センターが必ずありますが、まずは受け取らないこと」