東京・銀座に新しい歌舞伎座で2日(2013年4月)、こけら落とし興行がスタートした。唐破風の屋根がひときわ目立つ新歌舞伎座の誕生に、この日の銀座は沸いた。「スッキリ!!」が新歌舞伎座の1日を追った。
三田寛子や富司純子らが出迎え
当日券を求め、開場を待っているファンで早朝から行列ができていた。「やっぱり歌舞伎は歌舞伎座でないと気分が出ない」と午前6時半から待っているという女性、「初日なのでと思い、新しくあつらえました」という和服姿の男性が並んでいる。
開場を告げる一番太鼓が午前10時15分に打ち鳴らされ、いよいよ1年間続くこけら落とし興行が始まった。玄関口では元女優の三田寛子や富司純子ら歌舞伎役者の妻たちが出迎え、祝賀ムードいっぱいだ。
最初の演目は、鶴の寿命千年という伝説にちなんだ「壽祝歌舞伎華彩 鶴寿千歳」。人間国宝の坂田藤十郎(81)や市川染五郎(40)らが華麗な舞を披露した。続いて、「十八世中村勘三郎に捧ぐ『お祭り』」には、勘三郎の孫の七緒八(2歳)も出演し会場を沸かせた。
松竹は観客2割増の皮算用
工事期間中の3年間の空白を埋めるかのように、この日は周辺の店舗も活気付いた。その一つ、歌舞伎座向かいにある老舗の弁当店「木挽町辯松」ではオリジナル弁当(1650円)が瞬く間に売れ切れ、普段100個前後が300個と3倍の売れ行きだった。
司会の加藤浩次「七緒八くんは堂々としていましたね。周りを見ながらゆっくりお辞儀をして…」
キャスターのテリー伊藤「これで観客の動員は増えると思う。年間90万人ぐらいだったのを松竹は110万人にしたいと思っているけど、新しい器の効果は2~3年。そこで何が必要かというと新しいスターですよ」
いや、スターはこれまでにないくらいいるよ。問題は彼らがどんな大看板に育っていくかだろう。