メインキャスターの小倉智昭はコメンテーターのデーブ・スペクター(テレビプロデュサー)に、「アメリカでは親子3代が同じ舞台に立つなんてあり得ないでしょう」と得意気な表情を見せた。きのう2日(2013年4月)にこけら落としをした東京・銀座の5代目歌舞伎座で4月公演が始まった。
デーブは「英国のグローブ紙がさっそく新装歌舞伎座を報じていますよ。これからは、世界中のメディアがこのニュースを伝えるでしょう」と、少し悔しそうに話す。
勘三郎の孫・七緒八(2歳)も出演
芸能レポーターの武藤まき子が開演直前の歌舞伎座を訪れた。中年女性は「事前にチケットが手に入らなかったので、午前4時から並び、なんとかチケットを手に入れました」と感激の様子だ。
「とくダネ!」が着目したのは、亡くなった中村勘三郎の孫・七緒八(2歳)の舞台だ。勘三郎が突発性難聴から復帰した最初の演目「お祭り」で、父・勘九郎に手を引かれ花道から登場した。拍手の中、詰めかけた歌舞伎ファンに動じることなく、舞台中央で父親たちの演技を見ていた。勘三郎が楽屋で七緒八をあやす映像が流れ、武藤は「父・勘九郎さんは息子が舞台に立ちたいというなら立たせますと話していました」と解説した。
公演後、勘九郎は「父はいなくなりましたが、私たちの心の中に宿っています」、弟の七之助も「父の夢の続きを私たちが実現していきたい」と語った。
6月まで各演目の「いいとこ取り」興行
武藤「第一部の最後の演目、熊谷陣屋で主役を務めた中村吉右衛門さんは高齢にも関わらず舞台に立ちました。自分の背中を見て、若手に成長して欲しいという思いがあったようです」
笠井信輔キャスター「勘九郎さんをはじめ、若手歌舞伎役者たちが結束しています。これからの歌舞伎界は自分たちの力で盛り上げて行くのだという思いで共通しているようです」
こけら落とし公演も、4、5、6月は1日3部制でみどり狂言(各演目の人気場面を上演)が続く。