北朝鮮の暴走はエスカレートするばかりだ。今度は2007年の6か国協議の合意に基づいて稼働を停止していた原子炉を再稼働するという。寧辺の核施設にある「黒鉛減速炉」のことで、付属の冷却塔を爆破する08年の映像をご記憶のムキも多かろう。
一度は放棄した核放棄を再開することについて、金正恩第一書記は31日(2013年3月)の中央委員会総会で「核保有国だけが侵略を受けないのはおかしい。わが国も精密化・小型化された核兵器をもっと作るべき」と演説したことも明らかにした。
オバマから「北朝鮮攻撃しない」の確約欲しい
このところ、北朝鮮は国際社会を敵に回して、自ら孤立の道を突っ走っているとしか見えない。昨年4月にミサイル発射実験したのを皮切りに、先月(2013年3月)は60年続いた朝鮮戦争の休戦協定を白紙化した。北朝鮮はどこまで本気なのか。
コリアレポートの辺真一編集長はこう分析する。「今までの北朝鮮の瀬戸際外交と今回は明らかに次元が違います。言っていることを一つ一つ実行に移しているだけに、米国にとってはやっかいではないでしょうか。(原子炉の再稼働は)お金も時間も労力もかかるが、ノウハウはすでに持っていますからね。さらに、去年の段階で補修工事を始めていたとみるべきでしょうね。今回は米オバマ政権から『北朝鮮は攻撃しない』という確約を取り付けるのが狙いですよ」
中国が冷ややかで下ろせなくなった振り上げた拳
コメンテーターの逢坂ユリ氏(資産運用コンサルタント)「海外の報道を見ていると、『日本海や黄海に核兵器を落とすんじゃないか』というのが目立ちます。今までよりかなりシリアスな状況になっているのは間違いありませんよ」
片山善博(慶応大教授)はもうちょっと冷めた見方だ。「何かやらかすと、国自体が終りであることは北朝鮮も分かっていますよ。今までと違うのは、これまで応援してくれた中国も今回は冷やかなこと。アテがはずれて困っているのではないでしょうか」
本気なのか脅しなのか―さっぱり見えない北朝鮮に対して、司会のみのもんた「駄々っ子みたいなことろ、ありますからね」
(ヤスベエ)