救急専門医いるのは県内にたった15~20病院
なぜ首都圏でこんな医療過疎地みたいな事態が起きるのか。全国でも珍しい埼玉県川越市の夜間救急専門病院の上原淳院長はこう指摘する。
「救急病院のうち、入院、手術が可能とされている二次医療機関が県内に130くらいありますが、救急全般にわたって対応できる専門医がつめてやっている病院は15~20くらいで、救急専門医がいない場合が多いんです。自分の専門領域以外は自信がないので、受けてしまって何か起きると、後で訴訟とか困ったことになることがあるので現場が萎縮しているのです」
伊藤「簡単に言うと、指揮者のいないオーケストラ状態になっているんです。誰もコントロールしないからこういう問題が起きる。埼玉の救急医療は今後崩壊しますよ」
キャスターの小倉智昭「患者さんや家族の立場からしたら、救急車を呼び、10分か15分でもなかなか来ないとイライラ、ハラハラする。やっと救急車が来て、そこで1時間や2時間いられたらたまったもんじゃない」
国は救急専門医を増やすために研修を始めているようだが、各自治体も東京都が導入しているような病院同士や消防署との連携を密にするネットワークづくりに早急に力を入れるべきだろう。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト