1票に格差が最大で2.43倍になった昨年暮れ(2012年12月)の衆院選で、広島高裁は25日(2013年3月)、広島1、2区について「違憲で選挙は無効」という判決を出した。これまで7つの高裁で「違憲」「違憲状態」の判断が下されたが、「無効」は初めてだ。
今年11月27日で議員クビ?
広島高裁の筏津順子裁判長は「2009年の衆院選で最高裁が違憲状態としたが、格差は悪化している。民主的な政治の根幹をなす選挙としてのゆがみは重大で、最高裁の違憲審査権も軽視されていると言わざるを得ない」と無効判断の理由を述べた。ただ、「無効」となるのは今年11月27日からで、それまで猶予がある。
被告である県選挙管理委員会は最高裁に上告するだろう。最高裁はどう判断するか。国会がどう対応するかがカギになる。キャスターの小倉智昭は「もし最高裁が無効としたらどうなるのですか」と、慶大法学部の小林良彰客員教授に聞いた。
「昨年の衆院選挙の訴訟は全部で16件あり、31の小選挙区が対象になっています。広島1、2区だけが無効で、他は有効というわけにはいかないので、最高裁としては統一判断を出すでしょう」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト