石原ファミリー凋落の秋…慎太郎「病状深刻」、伸晃「環境相失格」、宏高「パチスロ疑惑」

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   『朝日新聞』が追及を始めた石原慎太郎氏の三男・宏高衆院議員(48)と大手パチスロメーカー「ユニバーサルエンターテインメント」(以下UE社)との疑惑を『週刊文春』『週刊新潮』が追っている。

   週刊文春の記事で見てみよう。この二人の疑惑とはこうである。<昨年十二月の衆院選で宏高氏陣営がUE社に支援を要請し、同社の社員に選挙運動をさせたことを指摘。これが公選法違反の疑いがあると(朝日新聞が=筆者注)報じた>

   石原親子はカジノ解禁論者で、慎太郎は都知事在任中に「お台場カジノ構想」をぶちあげたこともある。UE社の岡田和生会長(70)は現在フィリピンで巨大なカジノリゾートに取り組んでいるそうである。石原親子、2010年の6月にベニグノ・アキノ大統領の就任式に出席したが、その際も岡田はフィリピンに行っており、親密さが表れていると書いている。

   問題の宏高衆院議員とUE社の関係だが、2011年6月から毎月100万円のコンサルタント契約を結んでおり、昨年1月(2012年)までに少なくとも1800万円が宏高衆院議員に支払われていたと報じている。

   ここへきてカジノライセンス収得にあたって、UE社の「裏金疑惑」が噴出しているそうだが、それに関連してUE社がおよそ4000万ドルをフィリピンに送金し、そのうち1000万ドルが日本へ環流していたことが内部告発で明るみに出た。それは日本への政界工作に使われたという証言もあり、「カネの行く先は慎太郎氏だ」という噂まで流れているというのである。

   公選法違反が適用されるのかが気になる三男。長男の伸晃環境相は当事者能力が問われているし、当の慎太郎は2月27日から体調を崩し都内の病院に入院中である。石原家に近い永田町関係者は「病状はかなり重篤なのだと思います」といっているが、石原事務所側は「日々回復しており、近く退院する見込みです」と答えている。

   どちらが正しいかは判断しかねるが、日本のケネディ家ともいわれる石原ファミリーが試練の時を迎えていることは間違いないようである。

底が割れ始めたアベノミクス―庶民に恩恵ほとんどなし。米株式崩壊で暗転懸念

<小泉政権下でも景気拡大局面が現われて株高となったが、庶民はそれほど恩恵を受けられなかった。現在、それと同じような状況がある。株や土地が上がっても持たざる人や投資資金のない人には関係ない。円安で業績が好転して賃上げにつながるのは一部の大企業にすぎません。多くの庶民にとっては賃金が上がらない中で、物価だけが上がるというのはマイナスでしかありません>

   『週刊ポスト』「安倍首相『玉ネギ問答』の詐術」の中で、慶應義塾大学ビジネススクール小幡績准教授がいまの円安・株高に浮かれる風潮に疑問を投げかけている。

   タイトルの「玉ネギ問答」とはこうだ。先日、安倍首相が「中国の玉ネギよりも日本の玉ネギのほうが高くなったのは円高が是正されたためだ」という自画自賛発言をしたが、週刊ポストが独自に調べたところ、昨年末(2012年)から国産玉ネギの値段は変わっていない、円安で中国産玉ネギの輸入価格が一方的に高くなっただけだから、これは詐欺師の口上のようではないかと難じている。

   『週刊現代』はアベノミクスと黒田東彦新日銀総裁を合わせて「アベクロ・バブル」と称し、今週も「『アベクロ・ショック』世界同時株高が来た」と煽っている。週刊ポストはこうした煽り派を<『官製報道』をチェックするべき雑誌メディアまでがそれに丸乗りしている>と批判している。この株高もアメリカ次第ではどうなるかわからないとニッセイ基礎研究所のシニアエコノミスト・上野剛志氏にいわせている。

<「今、アメリカでは行き過ぎた金融緩和を打ち切るのではないかと観測が流れています。緩和が早期に打ち切られた場合、株高を支えるカネ余り相場という前提が崩れ、アメリカで株が売られるはず。世界同時株高を牽引する米国株が大幅に下落すれば、他国にも影響する。『アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく』という言葉通り、とりわけ日本の株価に大きな影響が出るでしょう>

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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