国連安保理の厳しい制裁決議などの対する北朝鮮の報復攻撃なのだろうか。韓国の主要テレビ局や金融機関のコンピューターが、20日午後(2013年3月)に一斉にダウンした。最初に攻撃を受けたのはKBSやMBCなど主要テレビ局だった。午後2時ごろ、社内のコンピューターがシャットダウンし、記事の作成や編集作業に支障が出た。2時15分ごろには新韓銀行でもシステム障害が発生し、ATMや支店業務ができなくなった。
数日前から「報復」予告
だれが何の目的で攻撃を仕掛けたのか。断定できていないが、見え隠れするのは北朝鮮の影だ。朝鮮中央通信は15日付ホームページで、「北朝鮮国内のインターネットシステムが敵対勢力から連日サイバー攻撃を受けている。われわれはそうした攻撃に対し決して手をこまねいていない」と伝え、「すべての結果は、アメリカとそれに追随する勢力が負うことになる」とした。
キャスターの小倉智昭「北朝鮮って、停戦協定区域で一部兵士が発砲してしまったというイメージしかわかない。サイバーテロをどのくらいできるのかと思っちゃうけど…」
実は相当数のサイバーテロ専門家を養成しているという情報もある。対韓国戦にかけては巧緻に長けた北朝鮮だけにあり得ることだろう。
防御対策心許ない日本
日本は大丈夫か。慶応大学の土屋大洋教授はこんな指摘をする。「日本のサイバーテロ対策は不十分です。というのも、アメリカは事件があったときの追跡を前提に記録を残す仕組みですが、日本は通信の秘密を過剰に保護しているため、サーバーは記録を残さなくてもいいことになっているからです。また、日本は官と民の連携が取られておらず、それぞれ別々にサイバーテロ対策を行っています」
コメンテーターの古市憲寿(東大大学院生)は、「武力攻撃だと戦争かどうか区別がつくが、サイバー攻撃は相手が誰か分からずに戦争をしているみたいなもので、防御が難しい」と話す。
この攻撃を止める手立てはないものか。