全日本柔道連盟が選手強化のために独立行政法人「日本スポーツ振興センター」から受ける指導者への助成金の一部を会食などに流用していたことが明らかになった。女子選手への暴力・パワハラに続く不祥事だが、今回の件でも幹部に「悪い事をした」という自覚が薄いように見える。
斉藤仁・強化委員長「大会に行き打ち上げなどに使わせていただいた」
問題の助成金は政府出資金の運用益とサッカーくじtotoの収益金が財源で、JOCが認定する指導者に年120万円を振興センターが支給している。本来は選手がジムに通う費用やスポーツ用具購入費にあてるものだが、全柔連はなかば強制的に年40万円を集めていた。女子選手への暴力問題で辞任した吉村和郎・前強化委員長の指示で数年前から徴収を始め、会合費、謝礼、冠婚葬祭の費用に充てていたという。官庁がやっている裏金や暴力団の上納金と同じだ。吉村の口座には2000万円が残っている。
きのう14日(2013年3月)に記者会見した全柔連の上村春樹会長は、事実を認めたが、「全柔連の会計ではないので知らなかった。私的な流用はないと思うが、 これから調べる」。斉藤仁・強化委員長は「いろんな大会にチームリーダーとして行った時に、打ち上げなどに使わせていただいたことはある」 と悪びれもせず認めた。
財源は政府出資金やtoto収益金など公金
パワハラ問題では12日に第三者委員会の提言書が出され、6月の理事会までに改革策をまとめることになっている。そこへ新たな不祥事。 組織としてどうなのか。「みんなが顔色をうかがいながら上納金を収めていた。もはや自浄能力を失っている」という声も出ている。
司会のみのもんた「知らないではすまないところまできちゃった」
三屋裕子(スポーツプロデューサー)は「選手強化のための助成金を飲み食いに使ってはいけないですよ。報告の義務を科した方がいいのかな。それと、強化委員が指導者に『選んでやったんだから金を出せ』というのは絶対によくない」と話す。
みの「飲食には必ず酒が出ますよ。やめなさい。人心一新しかない。せこいよ」
そもそも、日本スポーツ振興センターだって、totoだって、金が動くとたかりの臭いがするものだ。役人の天下りの仕組みに比べたら、スポーツ選手の飲み食いのたかりなんて単純な話なのかもしれない。