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アキバ系「非発射系風俗」客は女性とまともに話したことがないキモオタ

   週刊文春の「ワイセツ戦線異状あり」の2回目はアキバ系「非発射系風俗」へと矛先を向けた。1月27日に警視庁は秋葉原や池袋で女子高生150人を保護した。彼女たちが働いていたのが「JKリフレ」。JKは女子高生の略でリフレとはリフレクソロジーというのだそうだ。つまり女子高生が個室でマッサージを行う風俗なのだ。だが、ここでは性的サービスが禁止されている。そんなところに男たちが殺到するのはなぜなのか。記者が突撃取材している。

「三畳ほどの部屋には低反発のマットが敷かれている。現れたのは都内の高校三年、優子(18・仮名)。制服風の白いブラウスに紺のミニスカート姿だ。
『十八歳は女子高生でも大丈夫なんです。この前の摘発でも十八歳のコは警察からすぐに帰されたんだって。うちでもあれから十八歳未満はリフレはなしで、お話だけになった』
   給料は完全歩合で客が払う料金の半分弱が彼女の手取りになるという。客の平均年齢は四十歳くらい。客は裸になるわけではなく、店員女性はセーラー服やメイド服などのコスプレ。スカートはミ二が基本だ。客はうつ伏せになり、店員はミニスカートのまま客の腰の上にまたがって、背中や腰、脚、腕を指圧する。射精を伴うような性的サービスはないが、漂う雰囲気はほぼ風俗店のそれである。
『五人に一人は触ってきますね。メイドのコスプレを着たときとかに胸をツンツンしてきたり、お尻をギュッと掴まれたこともあった。三回くらいダメと言ってもやめない人もいます。ホントやめてって思います。
   オプションの一番人気は「ハグ」ですね。五秒で千円。「添い寝」も人気だけど触ったりはダメ。でも腕枕はできるよ』」

   なぜこんな商売が成り立つのか。かつて都内でJKリフレを経営した男性が語っている。「客の八割から九割は、女性とまともに話したことが無い、いわゆるキモオタ。キャバやクラブの大人のホステスには、相手にされないとか、怖いと思っていて、まだ社会的、精神的に未熟な女子高生なら口説けると思っている。AKBオタクと同じなんですよ」

   添い寝専門店を謳う「ソイネ屋」は昨年9月にオープンしたばかりだが、ブラジルのテレビ局も取材に来た有名店だそうだ。入会金と合わせて40分6000円払うと3畳ほどのマットに布団が敷かれた個室に案内される。

「やがて胸元がゆったりと開いたピンクの部屋着姿で、麻友(21・仮名)が入ってきた。普段は病院に勤務しているという。
   身体が接触するほど近くはないが、毛布をかけて仰向けに横たわると布団の中には体温がこもり、予想以上に『添い寝』感が強い。しばらくすると、『何かオプション入れてくださ~い』と言われ三分千円の腕枕を選んだ。半身になりこちらを向いた彼女は記者の腕を持ち、自らの首の下に敷く。さらに『ヒザを曲げて』『伸ばして』。いつの間にか彼女の右脚が、記者の左脚の下に挟まれていた。
『冷たいでしよ?末端冷え性なんです』
   そう言うと、やはり冷えたふくらはぎを太ももに密着させてきた。この『寸止め』が売りなのだ。
『なかには興奮してルール違反する人もいます。いきなり上に乗っかられたこともあります。別のコは持ち込んだバイブをいきなりアソコに当てられて泣き出したということもありました。お店間違えてるよね』」

   ミニスカートの中を覗くことができる「コスプレ足踏みリフレ」、水着やコスプレの女性が密着して身体を洗ってくれる「洗体エステ」もあるそうだ。

   川端康成の『眠れる美女』ではないが、これからは高齢者に受けるのではないか。裸の女子高生を横に寝かせて、添い寝するだけというのも乙なものかもしれない。しかし何もしないでいられるかは、自信はないが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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