アピールすべきだった「東日本大震災・福島原発事故からの復活」
原発事故の取材で福島にいるキャスターの小倉智昭は「招致のプレゼンテーションに不満があります」と前置きして、次のように話し出した。「今回、震災のこととか原発からの復興をあえて避けた。それを言うと突っ込まれるから怖くて避けたのだろうと思いますが、僕はそこを逆手に取るべきだったと思いますよ。バブル崩壊からリーマンショックを経験し、加えて大震災と原発事故。そこからいかに立ち直っていくか。五輪を開催することによって国際的に勇気を与えられるんだということを全面的に出すべきだった」
ただ、福島原発事故の安全・安心がいつ確保できるのかいまだにメドはつかないし、大震災の被災地の復興は遅々として進まない。マイナスイメージとなる可能性はたしかにある。五輪招致運動を見ていると、政府も経済界も無理やり猪瀬にスクラムを組まされているような印象がぬぐえない。やはり7年後の五輪招致は早すぎたのではないか…。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト