押し寄せる「危ない輸入食品」TPP大丈夫なのか。発がん物質、禁止添加物、寄生虫…
『週刊朝日』が「危ない輸入食品&関連品472品目」という特集を組んでいる。厚生労働省のまとめによると、2011年度の輸入食品の届け出件数は1991年度に比べると約3倍の72万950件、総重量は1000万トン近くも増えているそうである。中国からの冷凍ギョーザ中毒事件から5年が経ったが、日本の食品衛生法に違反した輸入品の数は減っているものの、体に危ない食品は後を絶たないというのだ。
昨年6月には中国産蒲焼きから合成抗菌剤「マラカイトグリーン」が検出され、菓子類や油脂からは防腐剤「TBHQ(ブチルヒドロキノン)」、冷凍コハダや健康食品からは発ガン性が疑われ日本では約40年前に使用が禁止された人工甘味料「サイクラミン酸」が検出されている。熱帯、亜熱帯で生息するカビ毒の一種「アフラトキシン」は、1960年にイギリスで10万羽以上の七面鳥が死んだが、米国産のトウモロコシなどから59件も見つかっている。
東南アジアを中心に、養殖水産物から抗菌剤や抗酸化剤、抗生物質などが検出される例が多いという。生食用と謳ってある韓国産のひらめから寄生虫「クドア・セプテンプンクタータ」が見つかった。日本人の好きなチョコレートも原料となるカカオ豆から「イミダクロプリド」などの基準値を超える殺虫剤がたびたび検出されている。
また、輸入される野菜サラダやレトルト食品に使われるカット野菜は、次亜塩素酸ナトリウムやお湯で丁寧に洗浄されているため、本来の栄養分が流出してしまっているから、栄養面でも気を遣ってほしいとNPO法人「食品と暮らしの安全基金」の小若順一が話している。
安倍晋三総理が前のめりのTPPが締結されれば、さらに大量の輸入食品が日本に入ってくるはずである。食品の安全という点でも十分な議論が必要であろう。