「パソコン遠隔操作事件」捜査当局は「猫に首輪」の映像持ってない?
『AERA』と週刊現代が、パソコンの遠隔操作事件で威力業務妨害の疑いで逮捕された片山祐輔容疑者(30)が真犯人ではない可能性があると書いている。現代は魚住昭と青木理の対談なので、AERAを見てみよう。
片山の弁護を務める佐藤博史は足利事件で菅谷利和の弁護を担当し、冤罪を晴らした人物である。佐藤弁護士は警察は決定的な証拠があるといっていたが、本当にあるのか疑問だというのだ。これは1月3日に江ノ島で片山が映っていたという防犯カメラの映像のことだ。当初、実際に片山がネコに首輪を付けている映像があると報じられたが、そうした決定的な場面を警察は持っていないのではないかというのである。
もちろん、映像を警察や検察がすぐに証拠開示する必然性はないのだが、片山は江ノ島へ行きネコに触りスマートフォンで写真を撮ったことは認めているが、肝心のネコに首輪を付けたかという質問には「つけてない」と答えている。また、遠隔操作ウイルス「iesys.exe(アイシス・エグゼ)」に使われたプログラミング言語「C♯」を片山は「自分は使えない」と話しているというのである。
これが本当なら根底からこの捜査は崩れる。彼が勤務していたIT関連会社の社長は、片山が「C♯」を使ったことはあるが、ウイルスの設計コードをいじるほどのレベルではないのではないかといっている。
4人の冤罪者を出したこの事件。もし今度もまた犯人を間違えたなら、魚住・青木両氏がいっているように「刑事も記者も全員クビです」な。