韓国裁判所「対馬の盗難仏像、日本に返還するな」ソウル市民も首かしげる決定

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   「まさかの決定でしたね」と司会の羽鳥慎一があきれたようにいう。長崎県対馬市で盗まれた仏像が韓国で見つかった事件で、韓国の大田地裁は仏像が日本に正当に渡ったことが証明されるまで返還してはならないという仮処分の決定を出した。冷え込んでいる日韓関係の修復の動きに水を差すような話だ。

韓国弁護士「文化財不法輸出入等禁止条約と矛盾してます」

   この仏像は昨年(2012年)10月、対馬市の観音寺から盗まれた長崎県の有形文化財の「観世音菩薩坐像」で、鎌倉時代末期に朝鮮半島でつくられ、数百年間にわたり対馬市で祭られていたものだ。今年(2013年)1月、韓国警察当局によって容疑者が逮捕され仏像も回収された。てっきり日本に返ってくると思われたが、韓国内で「もともと韓国のもので、略奪されて日本に渡ったものだから返還するな」といった声が上がり、仏像の移転禁止仮処分の申請が出された。

   数百年も前のことを理由に返還拒否できるのか。韓国でも疑問の声がある。ソウルで若い女性に聞くと「日本に返すのは当然です。国家間の争いの原因にもなりかねませんし」と話している。別の女性も「いったん日本に返し、話し合って持って来た方がいいと思う」と語る。韓国の法律に詳しい韓国弁護士の朴寅東氏は「裁判所の仮処分決定は、文化財不法輸出入等禁止条約と矛盾するので異例な決定と思うが、韓国政府としては従うしかない。韓国政府も頭を悩ましていると思う」と話している。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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