このところ積雪記録が毎日更新されている。青森・酸ケ湯でけさ26日(2013年2月)5時の時点で566センチになった。これが日本での最高記録という。酸ケ湯 でガイドをしている男性は「17年やっているが、今年が一番厳しい」と話す。記録更新は各地も同じだ。
落雪で埋もれても誰も気づかず…携帯電話で救助要請
それより死者の数が尋常でない。今冬すでに67人で、うち55人が除雪作業中の事故。52人が65 歳以上だという。1人で作業をしていて発見が遅れたというのが大半だという。おととい(24日)、山形・尾花沢市で89歳の女性が水路で死亡しているのが見つかった。自宅前の除雪をしていたときに雪を流す流雪溝に落ちて、800 メートル流されていた。
新潟・魚沼市では11日、やはり流雪溝に落ちて88歳の男性が亡くなっていた。1人暮らしで誰も事故に気づかなかった。 山形・村山市では5日、除雪中に屋根から落ちた雪に埋まった80歳の男性が窒息死している。これも事故に気づいた人がいな かった。新潟県の担当者によると、多い事故は(1)屋根からの転落(2)屋根からの落雪(3)流雪溝などへの転落(4)除雪機に巻き込まれるなどだという。
奥平邦彦レポーターが山形・新庄市にある防災科学技術研究所を訪れて、落雪の衝撃力などを見せた。いや凄まじい。4メートルから40センチ角の雪の塊を落とすと、プラスチック製のゴミ箱が一瞬でバラバラになった。板の厚さ1センチのすのこもへし折れた。
雪の下敷きになる実験も見せた。奥平が横になって上に雪を積んでいくと、40センチで動けなくなった。重さは100キロにもなるという。雪は光も通さない。30センチならかろうじて光が通るが、50センチだと真っ暗だ。
防災科学技術研究所など専門家によると、事故を避けるポイントは4つ。(1)ヘルメット着用(2)安全ベルトと命綱(3)1人で作業しない(4)携帯電話を持つだという。携帯は雪の下からでも通じるらしい。
最高気温がずっと氷点下…溶けない積雪
司会のみのもんたは「屋根に年寄りが登るなんて危険だよね」というが、1人暮らしでは雪下ろしの人出はないし、こう毎日降り続いては業者に頼む費用もばかにならない。三屋裕子(スポーツプロデューサー)が「うちは雪が多いんで大変ですよ」という。彼女は福井の出身だった。
気象予報士の森朗が酸ケ湯の記録をスタジオでカメラをつけて見せたが、もう天井に届いている。雪が溶けないのが大きいという。今年になって酸ケ湯で気温が0度を上回ったのは2月の初めだけで、あとはずっと零下だ。東京、大阪はこの週末は少し暖かくなるが、その後はまた寒気がやってくるという。
積雪といえば、その昔、スキー場の積雪情報で一番は長野・乗鞍で、冬のあいだずっと6メートルだった。これは標高2000メートル地点で、測る棒の長さが6メートルしかないからだった。昔はのんびりしていた。