「使える人材もお荷物も一緒くたの制度」
キャスターの小倉智昭「 (収入の空白部分を)民間企業にある意味で押し付けちゃうのはどうなんですかね」
夏野剛(慶応大特別招聘教授)「社会が用意すべきセイフティーネットの機能を企業に押し付けるのは、企業の負担が大きくなり、競争力をアップすることか成長産業を育てるということと逆行していくことになりかねません。気付かないんですかね。高度成長時代の年功序列とか、定期昇給とかのシステムは抜本的に見直すべきだと思う」
とはいえ、目前に迫っている課題をどう乗り越えるか。高齢社員の豊富なノウハウなり人脈を、縦割りラインの組織の中にどう組み入れ業務に生かしていくか工夫しないと、世代間同士のボヤキ合いが蔓延することになるだけだ。先進国の中で、ある年齢に達したら一律クビという制度を敷いている国は少ない。たしかに能力主義と矛盾する。アメリカなどは「年齢差別」という考え方だ。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト