安倍・オバマ日米首脳会談は順調な滑り出しを見せた。オバマ大統領は「強力なパートナーとなって協力していく」と語り、安倍首相は「緊密な日米同盟の復活を宣下する」と胸を張った。TPP問題では「聖域」をクリアしたことで、3月(2013年)にも交渉入りを表明するとみられる。これを中国の中央テレビは「安倍首相はアメリカで冷遇された。アメリカを切り札にしようと『捕らぬタヌキの皮算用』をもく ろんだがダメだった」と伝えた。オバマが尖閣問題に触れなかったことを指す。国務長官は言及しているが、そんなことは知らん顔だ。
司会のみのもんたは「余計なお世話だ」「わかんのかよ」とガラが悪い。この問題では、新華社も「アメリカは核心的利益でない尖閣で軽々しく中国と対決することはない」と伝えた。まさしくそれが中国の望むもの。 ホッとしているのが実のところだろう。トップニュースで「日本が孤立」とやったのはむろん意図的な国内向けだ。
アメリカは日本からの自動車輸入に例外的課税主張
安倍が一番ホッとしたのはTPPだろう。共同声明では「すべての関税撤廃をあらかじめ約束するよう求められるものではない」とし、会談では米側が自動車をあげるなど例外の余地を示した。安倍は「聖域なき関税撤廃が交渉の前提でないことが明確になった」と語り、国内調整にも自信をみせている。
とはいえ、TPPは交渉参加自体で賛否が分かれまだ先が長い。菅官房長官は「ひとつハードルは越えた」と近く国内調整に入ることを明らかにした。これに対し、JA全中の萬歳会長は「(農産品を)関税撤廃の対象から除外すると確認したわけではない」と交渉参加に反対し、議員連も強硬だ。
池田健三郎(評論家)「しかしやると決めたわけで、これからどの分野をどの程度という話になります。そこで牽制球が来ている場面だ」
柿崎明二(共同通信編集委員)「聖域カードで党内を説得することになり、ある意味では反対派がいた方が、指導力を示す(押し切る)ことができるかもしれません」
みの「日米とも、いいものはいい、ダメなものはダメということですか」
柿崎「アメリカも(聖域に)自動車を出してきた」