艶という女と伊豆大島に駆け落ちした松生春二(阿部寛)は、奔放な彼女の不貞に悩まされてきた。そんな艶が病に冒され昏睡状態となる。松生は艶が息を引き取る前に艶の過去の男たちと連絡を取り、艶に対する彼らの愛と自分の愛の深さを比べてみたいと思いつく。
細切れエピソードで2時間以上は長くてツラい
阿部寛の脇を固めるのが大竹しのぶ、風吹ジュン、小泉今日子、真木よう子、野波麻帆らで、豪華な役者陣に期待して見に行ったのだが、「なんだかなぁ…」とザンネンな気持ちで劇場をあとにした。なんか惜しいんですこの作品。それはなぜかと考えてみたのだけど、まず5つの話に小分けされたオムニバス形式だったということが一つ。
艶の危篤の知らせを機に、過去の男たち(初体験の男や元夫、恋人など)と現在の彼らと関係のある女性たちの間に波風が立つ。そこに今度は女性たちを主軸に、愛憎交えた5つのドラマが繰り広げられるのだけど、それぞれの人物像の掘り下げ方が足りなくて、どの女性にもイマイチ感情移入できない。しかも、エピソードは5つもあるから、最初から最後まで見ると2時間以上の長さで、正直、長すぎて疲れてしまった。